平成29年8月の三宅島における公証相談
平成29年8月25日(金)に三宅島で行われた、法律税金相談会と成年後見に関する座談会に参加しました。日程としては、8月24日午後10時30分に竹芝桟橋を船で出港して船中泊し、25日午前5時に三宅島に到着し、同日は、相談会、座談会を行い、島内に宿泊し、26日午後発の船に乗り、夜に竹芝桟橋に戻りました。25日は、午前9時から午後3時前までの間、島の西部の阿古地区の三宅村役場において、公証人のほか、NPO法人司法過疎サポートネットワークに所属する弁護士、司法書士、税理士らと、「三宅島法律税金相談会」を実施しました。事前に役場の広報誌、防災無線、社会福祉協議会の広報誌を通じて島民の方々に相談会の連絡をお願いしており、当日は、島民8名の方から10件の相談がありました。相談の内容としては、相続が絡む不動産の問題、老親の財産の管理に関する問題など公証業務に関係する問題もありました。島ならではの問題もあり、いろいろ考えるべき点がありました。
同日午後3時から5時までは、島の北部の神着地区の東京都三宅支庁に移動し、民生委員・社会福祉協議会職員の方々と成年後見に関する座談会を行いました。まず、司法書士から法定後見について、私からは任意後見について説明をしました。その際、日本公証人連合会の任意後見のパンフレットや公証役場で使用している公正証書のひな形も参考資料としてお渡ししました。その後、質疑応答を行いましたが、三宅島では、高齢の独居老人のサポートが問題になっており、また、空き家の増加も問題化しているようです。民生委員、社会福祉協議会の方々からは、様々な質問をいただき、意見交換をしました。
島内には法律家がおらず、島民の方々は、今回のような相談会を頼りにされていることが印象に残りました。今後もこのような活動を通じて島民の皆さまに少しでもお役にたてることができればと思いました。
王子公証役場公証人 横田 信之