令和2年11月の神津島における公証相談
1 日時場所
令和2年11月20日 午前9時30分~午後4時30分 神津島総合開発センター
(当日は地元民宿に宿泊)
2 参加者
NPO法人司法過疎サポートネットワーク所属の弁護士2名・司法書士2名・税理士1名・当職
3 相談案件(計3件)
①遺言の撤回等
②土地の売買等
③信組の証書の名義変更等
4 参考事項
上記ネットワークの参加メンバーによると、今回の相談会に先立ち、ロジ面を担当してもらっている村役場の担当者が、防災無線等を活用して事前告知に努めてくれたものの、実際の相談案件は上記のとおり3件と例年よりも少なかったとのこと。一方で、地元筋によれば、①地元に拠点を置く建設会社が7~8社はあり、相応の経済活動が展開されている、②狭い島の中であるが故に土地の境界問題等も少なくない、③高齢者が多く、かつ、所有土地は島外の者には譲りたくないとの意識が強い土地柄である、等の状況がみられ、遺言公正証書を始めとした法的ニーズを掘り起こす余地はまだまだあると感じた(もっとも、実際に作成するとなると、片道約45分の19人乗りプロペラ機(調布~神津島、現在1日2往復)で公証人か嘱託人のどちらかが往復する必要が生じる。)。
なお、翌朝、当職は東京に戻ったが、上記ネットワークの参加メンバーのうち4名は、次の相談会の目的地である式根島・新島に船で向かった。いずれも長くこの相談会に携わってきたメンバーで、離島の実情にもことのほか詳しく、その熱意には感銘を受けた。
麹町公証役場公証人 堀 嗣亜貴