平成28年2月の小笠原諸島における公証相談
平成28年2月6日(土)から同月11日(木)までの6日間の日程で、公証人2名が、東京都小笠原村に出張し、NPO司法過疎サポートネットワークの弁護士4名、司法書士3名及び税理士3名とともに、「第29回小笠原くらしの法律税金相談・法律教室」を実施しました。
参加者は、父島と母島に別れ、いずれも到着した2月7日(日)午後7時から午後9時までと、翌8日(月)午前9時から午後5時までの2日間にわたって、法律税金相談を実施し、その後、1時間の法律教室を実施し、公証人からも話をするなどしました。
父島では、11名から法律税金相談があり、公証業務としては、事前に依頼を受けていた養育費等に関する公正証書を作成しました。母島では、8名から法律税金相談があり、公証人も、公正証書の作成には至りませんでしたが、遺言相談に応じるなどしました。また、母島では、関係機関等の了承を得て、同行した公証人の妻が、村立保育園において、園児対象の紙粘土教室を開催し、親睦を深めるなどしました。
平成27年7月は、台風でおがさわら丸が欠航し、中止になったため、1年振りの出張であり、また、数か月後には3代目おがさわら丸が就航するので、2代目おがさわら丸による最後の出張となりましたが、都区内に赴くには、片道二十数時間を要する週1回の船便を利用するほかない状況の中で、公証人が出張して公証相談や公正証書の作成を行うことは、広範な公証サービスの提供ということで、意義のあることと思われました。
日本橋公証役場公証人 服部 悟
渋谷公証役場公証人 下川 德純